ゆめおい日記のyumekoです。
今日は、【日本語教育能力検定試験に合格するための勉強法】についてお話します。
この合格率23~28%といわれる試験に、独学で一発合格することができました。
◆◆そもそも、受検を志した理由◆◆
退職後は、若い頃から興味のあった日本語教師の活動をしてみたいなと考えていました。2019年から地域の日本語教室にもボランティアで参加を始めました。一生懸命に勉強するベトナムの技能実習生たち。「教えることって、楽しいな。」と、心から思えました。ボランティアとはいえ、きちんとした知識を身につけておきたいと思ったのです。また、合格することで、〈日本語教師〉としての活動を広げていくこともできます。
で、その日本語教師ってな~に?
外国籍の人、日本語を母語としない人に日本語を教える仕事よ。
どうやったら、日本語教師になれるの?
主なものは、この3つの条件のどれかを満たしていること。
ここでちょっと説明
日本語教師というのは、現段階(2020年)では、まだ正式な資格はありません。
けれど、一般的には下記のどれかに該当することで、採用条件としている学校が多いようです。
現在の国内の日本語学校、そして海外で働くにしても、
まず、この基準を満たすことが必要です。
(2)日本語教育能力試験に合格していること
(3)学位を持ち、なおかつ文化庁が受理した420時間以上の日本語教師養成講座を修了していること
※ただし、これに該当しなくても、日本語教師として働くことは不可能ではありません。
(今のところは、)↓
◆参考◆ 日本語教師の資格のあり方(令和2年3月)
・・・と、話が長くなりますが、今後の日本語教師については、またの機会にということで。
大学で日本語教育の専攻ではなかった私は、一番早く基準を満たす方法の
(2)日本語教育能力試験に合格していること
をめざし、2019年4月から勉強を開始しました。仕事をしながら独学で、一発合格を手にすることができました。・・・面倒くさがり屋で弱気になる自分と闘いながらの、10月の検定に向けた私の勉強法をご紹介します。
同じく、日本語教師を目指して検定試験を受ける方の参考になれば幸いです。
- 内 容
1 準備したものについて
① 基本テキストとして「日本語教育能力検定試験 徹底攻略ガイド」
② 重要語句注入のために「日本語教育能力検定試験に合格するための用語集」
③ 過去問4年間分 → → 本類は、すべてネット注文。
④ その他(マーカー・単語カード 等)
2 勉強のしかた・時系列
3 合格通知
Ⅰ まずやったこと
テキストとして参考書等2冊購入。
①基本テキストとして
「日本語教育能力検定試験 徹底攻略ガイド」評判高い
②重要語句参考書として 「日本語教育能力検定試験に合格するための用語集」
①の「 日本語教育能力検定試験 徹底攻略ガイド」は、とっても有名ですよね。これなくして検定勉強は始まらない、というほどです。一番に購入しました。けれど、少しめくってみただけで「???」なんです。 「シネクドキ-」「メトミニー」とか、聞いたこともないような言葉が並んでる! 「比喩法」「直喩法」「擬人法」ならわかるんだけどな・・・。そして、この厚さ・内容。
もう、めくって数日で「こりゃ無理だ・・」となりました。
こりゃ、無理!
3回なんて読めるわけないなぁ。
一般的な勉強法 「攻略法」のテキストを2~3回読む。 過去問を解く。 ・・・と言われていました。
スタートから、惨敗の空気。
Ⅱ 次にやったこと
2日間のセミナー参加。
これであきらめるわけにはいかないと、某先生主催のセミナーに参加しました。勉強にどこから手を付ければいいかわからない私にとって、これがよかったです。参加費は高かったけどコスパ高。独学の手探り状態から一歩前進できました。
過去問解説が中心ですが、実際の日本語学校・日本語教室での指導のシュミレーションをしながら進めてくださり、これからどういう勉強をすればいいか、ポイントを押さえていくことができました。
2日間は集中して
勉強できました。元のテキストには記入せず、コピーしてノートに貼り解いてみる。解説・要点を書き込み、できるようにしておいた。
- 検定は四択や五択が多い。
- 基本用語は、覚えるしかない。
- 記述問題もある。しかし、そこまで対策する余裕は、まだない。あとでもいいや!
- 聴解 難しい!! アクセントは、聞き慣れていないとできないなぁ。
セミナーへの参加で、10月までにすることがつかめたよ。
セミナーで、「日本語教育能力検定試験」のおおよその内容がつかめたとはいえ、フルタイム残業多し・土日の出勤もあり、の仕事でしたから、「時間ができたら」という甘い気持ちのままで、なかなか進んでいきませんでした。5月の連休もさして勉強が進まず、さすが、6月も後半に近づいて、焦りも出始めました。
Ⅲ セミナー後に少しづつ進めたこと(5月~8月)
まず、基本を押さえるため、帰宅後や仕事の合間に短時間でできるものをやっていったよ。やり始めは楽しくない。苦行。↓
① 「攻略本」は無理に全部を読まず、頭に入らないところは飛ばしながら、全体のおよその内容を確認していった。
② 「用語集の〈基本チェック〉をやり、【大体わかるところ】と【覚えないと全く解けないところ】に分けた。(できたものに〇印)
③ アルクの【スピードチェック100問】で、基本事項を確認した。何度やってもできない苦手な問題はノートに書き出してみた。
④ 「攻略本」の付属CDを毎日通勤の車の中で聞き、アクセントに慣れるようした。聞きながら、自分でもつぶやいた。
日本語教育については、大学でも学んでおらず、実際の日本語指導は地域のボランティア日本語教室だけ。知らない言葉だらけでした。
けれど、検定合格のためには、基本事項の用語が頭に入らないとどうしようもない。
覚えることがまず一番。検定の問題は択一がほとんどなので、言葉の意味がわかればいいというのがいいところ。 用語を記述して答えるのとは、労力が全く違うとは思いますが、若い頃の記憶力はなく、何度も同じところで間違いを繰り返していました。
すぐに忘れるので、上記の②③④については、ゆっくりだけどしつこく8月くらいまでやっていた。少しできるようになってからは、もう少し難しめの
⑤「攻略本」の章末・巻末問題を解いていった。これも同じく【わかるところ】と【覚えていないところ】に分ける。 【わかるところ】には〇印をつけた。
アクセントは、苦手だったので、ずいぶん苦戦しました。聞き続けて、体に染み込ませるしかないと思い、とにかく続けました。
毎日勉強したの?
いやいや!
仕事で疲れて、撃沈の毎日。
で、自己嫌悪。
このままじゃ、受験は来年度になるなあって、本気で考えた。
子どもには、頑張れ、って言ってるのに、自分はどうなの?って。
本気で頑張れたのはいつから?
忘れもしない。6月23日。
「夢は逃げない。あきらめるのはいつも自分」という言葉を、S先生から教えていただき、ガーンときた。
そこで奮起したの。
どうやって頑張りが続くようになったの?
簡単なことなのよ。
無理なことは決めないようにし、まず1時間は勉強するようにしたの。で、100マスの表を作って色塗りをするようにしたの。
だんだん勉強が楽しくなってきた。
わかることが増える。→ 楽しい。
→勉強量が増える。→もっとわかることが増える。
そうなんです。頑張ろうと決めたけど、自分の性格上、もう一工夫いるなあと思いました。
1時間勉強するごとに1マス塗るようにしました。
不思議なもので、初めの何日かはやる気があるので頑張ったし、それが何日か続くと、またマスを塗らなきゃっと思って、ほぼ毎日勉強するようになりました。
これ、メタ認知ストラテジー!
覚えた用語が実際の体験に結び付きました(笑)
勉強時間記録、ちょっと汚くなっているけど、この時期の頑張りの記録です。机の前に貼っていました。まるで、学生の受験勉強です。1時間勉強したら1マス塗るようにしました。30分したら、もうちょっとやって、1マス塗ろうと、勉強嫌いでも欲が出ます。。
最初の頃の「攻略本」の巻末問題です。苦手な分野でもあり、全然頭に入ってこない。〇がほとんどついていません(このページは、〇3つのみ)。
文字も汚く、やる気なかったのが今でも伝わってきます。
同じく 7月
攻略本のこれらの問題は記述式なので、まだ、用語を覚えていない私には、難しかったです。
けど、何度かやってみました。
Ⅳ ここで、やっと過去問に挑戦! (7月中旬~)
7月になり、やっと過去問が解ける段階になったよ。
過去問は、3年分を事前に購入しておいた。
傾向が近いものは、試験が近づいてからにしようと思い、古い年度のものから解いていきました。
さすがに一日で一日分は耐え難いので、試験Ⅰ、試験Ⅱ、試験Ⅲ、と分割して。
初めは時間制限なし
で、選択問題なので、「攻略本」をやっていれば、解きやすかったです。5、6割程度はできるぐらい。「いけそう!」と思ったけど、そこからがなかなか上がらない状態が長く続きました。
時間を計りながら
少し自信ができてから、時間を計りながらやりました。(8月中旬くらい) 何度も解けるように、過去問の冊子には記入せず、解答用紙をたくさんコピーして、何度も解きました。
同じ問題を時間を何度も
やりました。〇付けが終わったあとは、まだ覚えていないものは、書いてみる。知らないものは参考書やネットで調べる。
過去問は、何度も解
きました。これはその記録。
Ⅴ 記述対策も始める。基本事項再注入。(9月下旬・試験一ケ月前)
基本事項を覚えて、過去問解けるようになったの?
いやいや、そんなに甘くなかった。四択といっても、ひっかけ問題満載。
何度解いても、6~7割の間を行ったり来たり・・・。
試験の合格ラインを7割程度(年によって異なる)と考えたんだけど。
何度か解いた問題なら、8~9割は取りたいところよね。
なかなかとどかなかったの。
で、どうしたの?
合格したんでしょ?
結局、基本をしっかり徹底、ということね。定着しなかった用語・事項をきっちり覚える工夫をしたよ。
その1 【単語カード】何度やっても間違える、頭に入っていない語句や事項をノートに書いていたんだけど、それを単語カードに書き写した。毎日、全部をめくって、暗記の仕上げをした。
その2 【張り紙作戦】同じくノートにまとめていた事項を、大きく紙に書き、寝室や机近辺に貼った。毎日、壁の張り紙を見て、図として記憶・把握していった。 ※記憶ストラテジーですね!
その3 【ノートまとめ】それまでノートにまとめていた用語や事項を、もう一度ノートにきれいに書き直した。最後の確認と試験前夜・当日朝・試験会場で復習するため。暗記用マーカーも活躍。※記憶ストラテジーですね!
その4 【聴覚刺激作戦】同じくノート重要事項を、音声データにして車の中で流し続けた。ICレコーダ携帯。
その5 【LINE交流】知り合いの方と、自分の作った問題を一日に1回LINEで送り合って刺激を受けた。 ※社会的ストラテジーですね!
その6 【記述問題】時間を図りながら、時間内(10~15分)に400字の文章をを書く練習をした。書くことは好きなので、これは苦にならなかった。6、7くらいの課題で書いてみた。記述には、あまり日数はかけなかった。 ※配点20点なので、点差はあんまりつかないと聞いたので。
この工夫の下、最後の一ヶ月でずいぶん理解が進んだなぁ。
単語カード・暗記用マーカー(赤シートで文字が消えます)
Ⅵ さらに過去問、一冊追加購入。 (10月20日頃)
それまでの過去問の点数が8割に近づいたのは10月中旬。
ちょっと心配になって、試験10日前だけど、もう一冊購入して解いてみたよ。
Ⅶ さあ、検定試験へ。(前日 当日朝)
3ヶ月以上前から予約していた会場近くのホテルに前泊。バス停まで散歩したり、ご飯を食べに行ったり、ゆっくり過ごしたよ。次の日に向けて、気持ちを集中! ※情意ストラテジーだねー。
前日26日、ホテルで最後の過去問。68点/80だった。
Ⅷ 合格証いただく。
翌日、民間業者が発表した模範解答で採点すると、記述問題20点分を除いた点数は、163点。記述次第で、合否が分かれる・・・と、ドキドキ心配しました。でも、目標に向かって頑張った毎日が、とても充実していたので、「やることはやった。これでだめなら、また来年!」と、気持ちよくいられました。
発表は、12月23日。 大きな封筒が届いていました!
まだ、ブログに慣れないので、読みにくいと思いますが、最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
今回の受験、初めは五里霧中(?)状態でしたが、後半から頭をフルに使い、達成感がありました。
独学でも、あきらめないで頑張れば、道は開きます。私にとっても、充実したセカンドライフのスタートとなりました。
読んでくださり、ありがとうございました!
http://www.jees.or.jp/jltct/pdf/2020_jltct_guide.pdf
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