こんにちは。
ゆめおい日記のyumekoです。
日本語を非母語話者に教える日本語教師。
2019年に、一念発起して勉強を始めました。その秋に日本語教育能力検定試験に無事合格し(独学一発でした!ちょっとうれしい 笑)、仕事も退職。
今まで地域のボランティアのみだった日本語教室の活動を広げていきたいなと思っています。
このカテゴリーでは、そんな私の日本語指導の経験を記録していき、またどなたかの指導の参考になればなあと思っています。
なお、前のブログにも、その志を書きました。よろしければ、どうぞ。
あいまいな日本語 「大丈夫」=OK?
さて、日本語を勉強中の非母語話者と会話をしていると、??な場面に出合います。ご縁があって、知り合いになったスアンさん。彼女は現在ベトナムに在住。「自分は日本語が下手です。」と、とても謙虚な女性です。日本に来る前にもっと日本語が上手になりたいというので、時々オンラインで会話練習することにしています。
先日も、こんなことがありました。
今週末の会話レッスンはどうするかな?
スアンさんにLINEしてみよう。
スアンさん今晩は、今日の会話レッスンはどうしますか?
先生、今晩は大丈夫です。
・・・う~ん・・??
さて、みなさんならこの返信の意味をどうとらえますか?
「忙しいから、今日のレッスンはしなくていい。大丈夫です。」という意味でしょう?
えっ、そうかなぁ。「今日は時間があるから、レッスンができます。大丈夫です、お願いします。」という意味なんじゃあないかな?
さあ、スアンさんの「大丈夫」の意味は?
その後の返信で、はっきり判明しました。
先生、今晩は大丈夫です。
そういうことか!
今、日本時間は19時です。ベトナムでは17時ね。では、オンラインレッスンは、2時間後にしましょう。
はい、いいです。楽しみです。
スアンさんの言葉で、「大丈夫」の意味がはっきりしたけど、これは、今日のレッスンで扱って知っておかないと誤解されたら大変なことになるな。メモしておこっと。
ということで、この経験をこんな風にまとめてみました。
その後の授業では、この言葉について勉強しました。
例えば、こんなふうに使うといいよ。
「先生は忙しいでしょうから、今日はレッスンをしなくて大丈夫ですよ。
もしくは、こんな言い方。
「私は時間がありますから、今日はレッスンをしても大丈夫ですよ。
そうなんですね。わかりました!
日本語の使い方、難しいですね。
正しく伝わる言い方を、練習して身につけよう。
この指導の後に、会話練習や聴解をいくつかして、定着させました。
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聞き取り問題1
ミカさんは、洋服を見ていて、店員さんに声をかけられました。
店員「この服はとても似合うと思いますよ。着てみませんか?」
ミカ「大丈夫です。」
問題 さて、ミカさんは服を着てみましたか?
着てみなかったですか?
会話練習
ミカさんは、なんと答えたら、相手に誤解のないようにつたわりますか? 言葉を前か後に付け足してみましょう。
店員「この服はとても似合うと思いますよ。着てみませんか?」
ミカ「( 大丈夫です。 )」
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この使い方は、日本ではよく使われますから、もっと練習をしました。
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聞き取り問題2
会社で、同僚が仕事をみて言っています。
同僚「仕事、とても忙しそうですね。手伝いましょうか?」
ミカ「大丈夫です。」
問題 さて、ミカさんは仕事を手伝ってもらいましたか?
会話練習
ミカさんは、なんと答えたら、相手に誤解のないようにつたわりますか? 言葉を前か後に付け足してみましょう。
ミカ「( 大丈夫です。 )」
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聞き取り問題3
ミカさんは、自転車店の店員と自転車について話しています。
店員「自転車の配達に時間がかかりますが?」
ミカ「大丈夫です。」
問題 さて、ミカさんは自転車の配達を頼みましたか?
会話練習
ミカさんは、なんと答えたら、相手に誤解のないようにつたわりますか? 言葉を前か後に付け足してみましょう。
ミカ「( 大丈夫です。 )」
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こうして練習しておくことで、「大丈夫」と断られたのに受け入れられたと誤解するなどの、コミュニケション上のすれ違いをなくしていけると思います。
お読みいただきありがとうございました。
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